「子どもの貧困」は、これまで私たちが経済的な成長や豊かさ、効率性や合理性を求 めてきた結果、社会全体の構造として生まれたものです。そしてそれは、子どもに押し 付けることが許されない経済的・社会的格差であり、子どもには責のない機会の不平等 であるにも関わらず、世代を超えて連鎖する性質を持つものです
STORIA では、こうした経済性や社会構造から生まれる格差による影響から、子ども たちをどう守るか、一人ひとりの子どもが、その子らしく生き、その保護者にも安心し て暮らせる環境をどう整えていくか、模索してきました。
STORIA は、2016 年に『「貧困の連鎖」から「愛情の循環」へ』というビジョンのもと、 経済的な困難を抱える家庭と小学生の子どもたちのサポートを始めました。
「子どもの貧困」は、子ども時代の生育環境も大きく影響し、負の「社会的相続4」が 生じてしまうことによって “連鎖する”と言われています。
子どもたちには、たくさんの愛情を注ぎ、生まれ持った可能性が存分に発揮される 様々な体験の機会を作り、一人ひとりに寄り添う活動を行う。これによって貧困の連鎖 を断ち切ること、さらには「子どもたち一人ひとりが自分らしく生きられ、幸せになる こと(すべての子どもたちのウェルビーイングを実現する)」ことを、STORIA の活動の 最終ゴールにしました。
子どもたちがありのままでいられる場があること、そして愛情のある関わり合いが、 子どもたちの自己肯定感を育み、自分の意思で人生を切り拓きながら生きていく礎にな ります。また、その礎を築くためには、子どものみならず、保護者をはじめ、子どもた ちに関わる大人が幸せであること、子どもも大人も尊重される社会であることがとても 大切です。