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最後のメッセージ

ここまで STORIA が行ってきた拙い事例をもとに、私たちなりの工夫や思い、そして重 要だと考えるポイントを私たちなりの言葉でまとめました。

前段に記した通り、核となる考え方は、「人は存在しているだけで価値がある」という価 値観、そして「子どもたちの“being(存在)”を受け止めること」にあります。

しかしそのことに気づくまで、私たちはたくさんの失敗を重ねてきました。それは、こ こまで記した「こういう見守り方ではいけない」という事例そのものには、時に私たち自 身が陥り、失敗してきたことも含まれます。

私たち大人は、私たちは、知らず知らずのうちに、自分自身がこれまで受けてきた教育 や経験、価値観に囚われているものです。子どもたちの課題を「解決しよう」「正そう」と 思い、そのまま行動してしまうと、活動の場から「子どもたちの意思の尊重」や「楽しさ を大切にするこころ」は失われます。そして子どもたち一人ひとりの「自分らしさ」や「可 能性」、さらには大人との「安心できる関係性」が失われます。私たち自身も、そうした出 来事を何度も経験しました。

私たちは、「何を大切にし・何を成し遂げていきたいのだろうか」という問いを、繰り返 し自分たち自身に問いかけました。繰り返し問いかける中で、「子どもたち一人ひとりが自 分らしく生きられ、幸せになること(すべての子どもたちのウェルビーイングを実現する)」 ことに辿り着きました。

たくさんの愛情と機会を得て「自分らしさや幸せ」へ向かう子どもたちは、他者の幸せを も願いアクションできる人へと大きく変化をしています。この一人ひとりの変化が、私たち の VISION である『愛情が循環する未来へ』向かって、着実に近づく唯一の方法なのではな いかと思っています。

私たち STORIA の活動は、まだまだ小さな団体の小さな取り組みではありますが、『命が 流れる場』が生み出されていくことを願い、本書を書かせていただきました。

読んでくださった方々の活動に少しでもお役に立てる部分があれば幸いです。

発行者 特定非営利活動法人 STORIA
協力 株式会社 風とつばさ 水谷衣里
デザイン デザインマトカ 遠藤 和紀

STORIA

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